※内容に18禁表現を含みますので、18歳以上でそういう表現が許せる方だけ、リンクをクリックプリーズ!
押し寄せる熱の波にミリアリアの全てが飲み込まれる。
抑えたくても抑え切れない、自然に生み出される生理的な涙が眦から、考えられないほど艶を含んだ声が唇から、溢れ出る。
ミリアリアが声を殺すためにがりりと自分の指を噛むと、噛み口から鉄錆の匂いが口の中に広がった。
噛んだ痛みに一瞬だけ、熱の波から引き戻されるような気がする。
その仕草を見ていたディアッカが、噛んでいた指を、やんわりと、しかしそれは赦さないという力で除けた。
無駄な努力とは分かっているのに、ミリアリアは官能に潤み始めた顔を横に背け、枕に埋めて押し殺そうとする。
「どうして声、聞かしてくんないの?」
こんなに可愛い声出してんのに、いつもと同じ、喉の奥で低く響くディアッカの笑い声。
悔しくて睨みつけても、
「バカだなあ、ミリアリア。そうやって煽ってるんだもん」
涙の一筋を優しく唇でなぞった後、ディアッカのそれがミリアリアのものと重ねられる。
重ねられた唇にざらついた湿り気が二度三度と熱い軌跡を残してから、まだ閉じられている隙間を突付いてきた。
今夜の始まりの口づけも、深くて息苦しささえ伴うもので、ミリアリアは直ぐに酸素を求めて喘ぎ、熱をも上げていった。
それを思い出したようにミリアリアの閉ざされた唇の隙間が開いた。
待ってましたとばかり、熱を持ったざらつきが口内を侵す。
容赦ない攻めが溢れた唾液を口端に押し出すと、それは顎を伝い流れ落ち、同じくして白い喉が溜飲を下げ蠢いた。
~《中略》~
熱い潤みを知れば当然、先へ先へと急ぎたくなる。
性急に事を運ぶのは得意なディアッカだったが、今はじっくりと楽しみたいと、逸るものを抑えじんわり伝わる体温を味わう。
受け入れる其処へとゆっくり切先を進めると、ミリアリアの体が小さく撓る。
その動きに合わせて中が蠢きディアッカの熱を締め付ける。
意外にきつい其処はいつも侵入者を試すかのように閉ざしたがる。
根競べにも似た時間をやり過ごしたら、次に待つものは…。
熱の塊を丸ごと飲み込んで、ミリアリアがぐいと背を撓ませた。
大きく軌跡を描くようにグラインドする腰の動きと、ミリアリアの内壁が呼応し、ディアッカを欲望の底へと引きずり込む。
グラインドはやがてリズミカルな抽挿と変わり、それぞれに零す蜜が混ざり合って淫靡な音を立てる。
体の中から起こる熱と淫靡な水音と、意図しない嬌声とがミリアリアの中の羞恥を超え、本能の求めるままに、と導く。
熱くて圧倒的に中心を満たすものの主もまた本能に導かれ、彼女を求めてくる。
熱の波は二人を押し流そうと勢いを高めて襲い掛かる。
互いに敢えて抗うことはせず、あるがままに流れに身を委ねた後は、静寂のみが支配する心地良い空間だけが二人を待っていた。
~以下、オフ本にてどうぞ…
(20081111webup)
(発行された本と表現が多少違う場合があります)